2015年12月02日

男酒日記 82日目「上流はグレーな解決」


大村益次郎は物干し台に上がり、毎晩、豆腐一丁と酒二合を飲んだ。それだけでピタリと杯を伏せたという。
この飲み方に長らく憧れていたが、ついになしえなかった。
断酒はできたのに、節酒はできない。一般的にはそういうものらしい。微妙なバランスをとるより、極端に走るほうが容易なのである。
となると、昨今の「白黒つけよう」という風潮は安易に流れているということに他ならない。
離婚で血みどろの戦いを演じるのはたいてい「下流」であって、「上流」はもっと微妙な対処をするようである。
知り合いの社長は奥さんがビジネスパートナーで、その会社の専務を務めている。
ところが離婚した。だが、役職や仕事内容に変わりはなく、会社の関係はこれまでと変わらないという。
離婚したからといって専務も退任では、顧客や従業員がたいへんな迷惑を被る。
かくも公的な、すなわち社会的地位の高い人びとは白黒つけないグレーな解決策を見出すのである。
喧嘩に持ち込めば、多大なカネ、時間、労力を消耗する。「金持ち喧嘩せず」というのは、こういう叡智のことをいうのではあるまいか。

写真:歩き神主高橋御山人の土産。亀嵩駅というだけで4、5時間は語らえる。「人の幸せは、よき話し相手に恵まれること」と司馬先生はおっしゃっていたが、この歳になってそれを痛感する。

12301520_901961779883285_1181602325524671152_n.jpg



posted by 雄峰 at 11:40| 落人日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。