2015年12月02日

男酒日記 76日目「酒の代わりに蕎麦を打つ」


こだわりはかっこ悪いと忌避してきたが、気づいてみれば、コーヒーは豆から淹れ、蕎麦はみずから打っている。
この手の作業を行うのは、決まって仕事が行き詰まったときである。
そんなとき、ジョリジョリ豆を挽いたり、蕎麦粉をこね回したりし始めるのである。
いま2年越しで取り組んできた原稿が佳境を迎え、ほとんどの時間をそれに割いている。
野放途に書きすぎて、だいぶ削らなければならない。
自己愛が強いせいだろう。ひとたび物した原稿を削るのがつらいのなんの。なかなか先に進まない。
そんなとき、以前なら酒の力をかりたはずだ。酒の勢いで、目の前の壁を打通できる。そんなふうに考えたはずだが、いまや禁じ手だ。
だいいちそんな手立てでうまくいった試しはじつは少ない。せいぜい酔っ払って寝てしまうのがオチだ。
仕事が膠着したときの気分転換は人それぞれで、村上龍はドライブすると、よく書けるといっていた。
司馬遼太郎は散歩がてら、近所の喫茶店でコーヒーを飲んだ。うどん屋にもよく行った。
本来なら、それくらいでリフレッシュすればいいのだろうが、私はついコーヒー豆を挽いたり、蕎麦粉を捏ねたりしてしまう。
冗長なところが多いのは、文章だけの話ではないようだ。
写真:打ち終えたころ、ちょうど家内が娘とやってきたのでふるまったら喜んでいた。やがて二人は、息子と父母の待つ家に帰り、私だけが仕事場に取り残された。

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posted by 雄峰 at 11:34| 落人日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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