2015年11月02日

断酒日記 41日目「革命を、輸出するな」

慢心が生じてきたようだ。
周囲の飲んべえを尻目に断酒を成し遂げた。その優越感が芽生えてきているのである。
よく「革命を成し遂げた国は、それを輸出したがる」と言われる。
フランス、ソ連、キューバ、そして明治維新を成し遂げた日本、そしてアメリカもそのなかに入れてよかろう。
これは人間にも当てはめることができる。
受験法、営業術、ダイエット法からナンパ術まで、自分に栄光をもたらした成功モデルは他人に伝えたくなるものだ。
尋ねられたら、ていねいに教えてあげればいい。
だが、望まれてもいないのに、相手に押しつけようとするのはおせっかいというものだ。
昨今の私は、まさにその手あいである。周囲の飲んべえに断酒を勧めているが、これこそ「革命の輸出」に他ならない。
幼稚な者は増長する。たかが断酒したくらいのことで、同胞を見下す資格はない。しょせん同じ村の住人なのである。
村から一人だけ東大に行ったりすると、そんな夜郎自大に陥るものだ。
つまらぬ優越感は当人の品性を下げるだけでなく、あわれな道化を演じさせることになる。そんな自分に気づくことも稀であるから、さらに悲劇的だ。
「売れてくれば、誰でも天狗になる。それはいいんだけど、その期間をできるだけ短くしたほうがいい」
石橋貴明氏がこんな発言をしていたのは何の本だったかな。
自己革命の成功に酩酊しているようでは、酒よりたちが悪い。しょせん、いくらかまともになれたくらいの話なのである。

写真:革命というだけのつながりですが、佐々木譲さんの『冒険者カストロ』。『エトロフ発緊急伝』を原作としたドラマに感動し、刑事物『廃墟に乞う』では、仕事でお世話になり、本書は興味深く拝読。同じ著者の作とは思えないジャンルの多様さ。

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posted by 雄峰 at 13:29| 落人日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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